2020年の開館以来、毎年アーティゾン美術館で開催されている石橋財団コレクションとアーティストとの共演「ジャム・セッション」展。今回は、国際的なアートシーンで注目を集める毛利悠子をゲストとして迎える。「インプロヴィゼーション(即興演奏)」や現代/実験音楽の「エラー」や「フィードバック」 を作品空間に組み込み、振幅やゆらぎ、変動や不確定さを重視してきた毛利。所蔵コレクションから選ばれたクロード・モネ、アンリ・マティス、パウル・クレー、ジョルジュ・ブラック、マルセル・デュシャン、ジョゼフ・コーネル、藤島武二といった作家との時代を超えたコラボレーションを楽しむことができる。レポートを公開中。
会場:アーティゾン美術館
会期:11月2日〜2025年2月9日
メゾンマルジェラトウキョウと同ビル内に位置する会場で、鑑賞者を2024年「アーティザナル」ショーの世界観に誘う展覧会が開催中だ。ファッションデザイナーのジョン・ガリアーノによって考案された本展は、今年2月にパリのエタ=ユニ広場にある本社で関係者のみに公開したフォーマットをさらに拡張。発案の初期段階よりインスピレーションとなったものから、実験的なテクニックの使われ方、ルックを通して語られるストーリーまで、コレクションを多角的に考察する。ガリアーノ本人が本展のために録音したオーディオガイドでより没入感のある体験がもたらされる。レポートを公開中。
会場:キョウデンビル
会期:11月2日〜11月24日 *予約優先制
11月2日に開業したばかりのTODA BUILDING内にYutaka Kikutake Gallery Kyobashiがオープン。そのオープニング展として、奈良美智がキュレーションする企画「ささめきあまき万象の森」が開催中だ。作家が近年訪問を重ねる北海道の地にて出会った作家の作品とともに展示を行う本展。自然が宿す精神性に導線を持ち、時代に左右されない普遍的なものの姿を追求することの尊さをギャラリー空間に顕在させる。参加作家は奈良のほか、国松希根太、斉藤七海、渡辺北斗、BOTAN&sumire。
会場:Yutaka Kikutake Gallery Kyobashi
会期:11月2日〜12月21日
同じくTODA BUILDING内にオープンした、アートギャラリーとベーカリー&カフェが併設する「Gallery & Bakery Tokyo 8分」。オープニング展として、友沢こたお「Fragment」が開催中だ。スライム状の物質と有機的なモチーフを組み合わせた独創的でリアリティのある人物や人形を描いてきた友沢。質感や透け感のディティールや柔らかさまでも油彩で表現し、国内外で今後ますますの活躍が期待される作家の新作展となる。
会場:Gallery & Bakery Tokyo 8分
会期:11月2日〜12月3日
催眠術と仮想現実をテーマに、人間の認知システムの機械的な性質を探求し、機械と人間が融合する新たなヴィジョンを創造してきた小泉明郎。これまで映像表現を中心に作品を発表してきた作家が、本展では日用品や家具、機械部品と人体とをつなぎ合わせた彫刻群と、19世紀の催眠術に関する歴史的記録写真をもとにした絵画や版画といった新作を発表する。無人島プロダクションでの個展は5年ぶりの開催であり、来年以降の海外プロジェクトにつながる初公開の作品展示となる。
会場:無人島プロダクション
会期:11月5日〜12月15日