静岡県の伊豆半島に位置し、昭和風情溢れる街並みが近年再脚光を集める熱海。ソーシャルメディア上で大反響となった1回目に続いて、2回目となる「ATAMI ART GRANT」がスタートした。会期は11月3日〜11月27日。
「ATAMI ART GRANT」とは、熱海の魅力をアートで再発見することを目指したアートプロジェクト「PROJECT ATAMI」の取り組みのひとつで、アーティストの制作活動支援を目的とした活動だ。
今回は「渦 ‒ Spiral ATAMI」をテーマにしたさまざまな作品に、熱海市内各所で出会うことができる。会場はACAO SPA & RESORTのほか、熱海駅周辺を中心に21ヶ所に点在し、公募アーティスト30組、「ACAO ART RESIDENCE」参加アーティストによる20作品を展示している。
参加アーティストは、ARIKA、飯川雄大、内田涼、大野光一、小畑亮平、Gali Sharf、岸裕真 、島田清夏、添田奈那、髙木彩圭、髙橋銑、田中勘太郎、Daniel Campbell × Laure Julien × Kana Kitty、中島崇、NTsKi、ニミュ、丹羽優太 × KEITAMARUYAMA、BIRDMAN、vug、Hashel Al Lamki、深田拓哉、藤田クレア、布施琳太郎、MANTLE(Shu Isaka + Soshi Nakamura)、MES、森貴之、やんツー、やんばる・いってみ隊!(金島隆弘 × 佐々木真純 × 杉本裕一)、Lamya Gargash、waiwai research and design agency。
作品は老朽化の著しい、営業を終了しているHOTEL ACAO ANNEX(旧:ホテルニューアカオ館)のフロア内にも点在している。壮麗なシャンデリアや宴会用の空間など、懐かしくもあり、おどろおどろしくもあるが、その環境の中でのそれぞれの展示の仕方にも着目したい。
ホテル内だけでもエレベーターで数フロアを行き来するほか、市内の会場には急峻な坂も多く、鑑賞には歩きやすい服装・準備が必要だ。
今年は新たな試みとして、NFTを活用したスタンプラリーも実施している。点在するNFT設置箇所(全20ヶ所)を巡りQRコードをスキャンすると、米澤柊と岸裕真がコラボレーションした作品を数量限定で受け取ることができる。
熱海駅は品川駅からは新幹線で30分ほど。熱海駅から展示の中心地となるACAO SPA&RESORTに向かう無料送迎バスもあるほか、今年は新宿駅から直通のバスツアーもある。東京から日帰りでも鑑賞できるが、温泉や夜景も堪能しつつ、再始動した「アートの街」を味わいたい。